一宮庵 > 斎藤宗厚のおたより > 生活の中の茶懐石 > 懐石の献立12ヶ月
皐月(さつき 5月) 初風炉の茶事 献立
今月は料理教室ではなく、初風炉の茶事となります。茶懐石料理を召し上がっていただき、茶事の作法、お話をします。
<初風炉、風炉釜の意味>
お茶の歴史は中国に始まります。茶・葉が、気を鎮める薬となる事から禅宗の修業僧に愛用され、日本には大変高価な薬として渡来しました。
当時喫茶は専ら、ヤンゴトナイ人々の間で持て囃されました。
勢い、煮炊きする器にもこだわりが有り、中国古代の銅器の一つである両耳・三足で模られた「鼎」に火を起こし、釜を懸けたもので、易経で伝わる「火風鼎」から由来があります。

伝来は古く、お茶の点前に取り入れられて、最初に組み込まれた形は台子(だいす)に、青銅で作られた皆具をしつらえて、茶坊主が別室で茶を点て、天目台に茶碗を載せて、恭しく運んだ事から始ります。
何もかも「重厚長大」のかたちを重んじ、お茶の歴史から考えますと「風炉」の形が、お茶点前の始まりと申せましょう。
5月5日は子供の日

今日5月5日は子供の日。
一宮庵五節句・端午のお祝いです。
今までは夜の会でしたが、先日から朝型になって、午前9時始まりとなり、今年は斎藤ノ家の孫の集まりとなりました。正式なお参りに、子供達は神妙な面持ちで正座しておりました。
世界中の子供達が、平和に無事に成長して欲しいと切に祈りました。
一同平服に着替えて、沢山のご馳走をいただきました。
今月のお茶の室礼

朝鮮風炉
水指 伊万里・錦鯉
茶入 吸い物椀青海波
茶碗 唐津・鯨絵付け
茶杓 五節句
菓子 柏餅
稽古のお茶が「晴れ」を見るのは、お茶会やお茶事です。
お点前を卒業して、ようやく、「席中」のことに目が向いて、
季節感、道具の取り合わせに進行してゆきます。
ぐるぐると、スパイラルのように上を目指して確実に進んで下さいませ。
TTSのお稽古で、おもたせのお菓子をご紹介します。
石清水八幡宮ゆかりの9月15日・祭りに12台の供花神饌に供えられる12ヶ月の草花をかたどった古式ゆかしい銘菓を頂戴しました。
茶事の心得(アクセサリー)
着物が正式の茶事の形も、時代と共に洋服の形も正式です。
大切な事は、自分がゆったりと、安心して事に臨める形が一番的を得ていると考えますと、「時」「場所」「場合」に、相客にこころして相応しい支度をなされば宜しいでしょう。
洋服は、アクセサリーと一体になるフアッションですから、あらかじめ、身体にフイットしているアクセサリーがよろしいでしょう。
ネックレスが長いと身体の動きで、茶碗や、他の道具にあったってしまう可能性があります。同様に、指輪も、動きによっては危ないことです。
お茶は、道具との関わりが大切に考えられています。
形が心を現わすと考えますと、季節・おもてなしのテーマ・代々伝えられているものも、お客様にお伝えする手段として、重要になります。
生涯に一度。という意味で「一期一会」という言葉が残されています。
昔の生き方は、潔いといういことが日本人の魂でしたから、道具も、その時にしかない、一番ふさわしいものに「的」を絞られたのです。
何度も使われたり、使いまわし等はもっての他とは、頷けますね。
それで、お客様も、壊れてゆくはかない道具に対して、最高の敬意を祓う意味で、身に何も付けず素地のまま、向き合う意味で、金属の類を予めはずしてお席入りをする事となっているのです。
浅草むぎとろ 新装開店記念茶会
浅草・むぎとろさんは、長い歴史の上に、今回新築開店披露となり、大勢のご贔屓方々のお集まりでした。
宗厚は、お茶のご縁で、一宮庵スタッフが参加させて頂きました。
夕刻5時からのご披露宴は、朝の雷と雹の襲来とうって変わりすっかり晴れ渡った空と夕焼けの景色までが、新しい店のはなむけをしているようでした。
隅田川に面した三階の日本間に、御園棚を設え、赤の毛氈が華やかさをそえて、日頃お稽古をしている「茶道部」の面目を一宮庵スタッフがお手伝い致しました。
お客様はひきもきらずで、水やを預かる私たちも、段取り良く、お菓子・お茶をお運びして、「やったね」と言う感じです。
何時もながら、一宮庵の行事に、皆様のご協力を頂戴して本当に有難い事と感謝しています。
どんな事でも「喜んで!」がモットーの私達の思いが、沢山の方々の賛同を得られますよう努力いたします。
4日間を通じ、老舗の裏方に回らせて頂いて、素人の奥方様には、本当に始めての経験ばかりで、どんなにか、お気を遣っていただいたことと思いますが、皆様「大変良い経験と、お勉強になりました」と仰って頂いて、私も面目を施しました。
一宮庵は常に前を向いて、新しい事にチャレンジしてまいりたいと願っております。
どうぞこれからも、皆様のご理解とご協力をお願い致します







