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魚の下ごしらえ
魚は、海に囲まれた日本の国において、消えてゆくものの形として一番整っている。
人間とおよそ異なった形の魚は、生命あるときからあきらめて、「あきらかに現状を見て己を知る」人の用となるものの為にある。
きえてゆくはかないものに対するこころを失って料理は出来ない。
なまものであるから、何よりまず手早くすることが肝心。
生きている魚や海老は、料理する自分が動揺せず、全部を完全に料理し、口にした人の栄養となれば素材を生かしきったことになる。
このことを、心しておくこと、一瞬たりとも、可哀想とか残酷と思わぬこと。
ぐずぐずしていることの方がなお苦しめることとなります。
料理法によって二枚おろし、三枚おろし、五枚おろしなどがある。
魚を焼く時
出来得れば串を打ち、魚の勢いをよみがえらせたい。
その昔、魚をとり上げた最初の人間はおそらく魚の心意気とも思える勢いに何とか最後の姿をとどめたいと願い、串を打つことを思いついたと考える。
魚のおろし方
魚によって、水洗いだけの場合と、(鯵は好塩菌がついているので特によく水で洗う)塩水によってよごれが落ちるものがあり、夫々に特徴をつかむこと。
- 二枚おろし
- 鯵・鯖等干物にする。
- 三枚おろし
- 刺身・切り身等。
- 五枚おろし
- 鮃・鰈等。
- 筒切り
- 鯉・鮭・鯖等。
<鯛のおろし方>









- 兜の塩焼きは、「なんてん」とか、あおい葉があると、飾りに添えると豪華です
- あら煮は、鍋でさっと火を通し、器にざんぐりと盛って、「粉山椒」をふります。
- 鯛の澄まし汁は、だし 4かっぷ 塩 小さじ1杯強で味を調えます。
- 鯛の身は温めて、椀に盛り、吸い口の柚子をおいて、熱い汁をはる。
- 皮を引いた鯛のみは、刺身包丁で、好みの厚さに切って、大皿に上手にもりましょう。
- 先ほど作っていただいた「海苔」をバリバリちぎって、酢と醤油同量に浸したものと、青いもの、わさびを添えると立派な料理です。
貝類のこと
市販されているものも、必ず殻つきのまま求めたい。
- 二枚貝
- 貝むきで貝をこじあけ貝を二枚にはずす前に、貝むきを差し込んで貝柱を切り、身の入っている方と貝殻との二枚にする。ひものつけ根に包丁を入れ切り放し、身は横に切りわたをそぎ、ひもについている余分な部分を除き、たっぷりの塩をふりかけめざるで洗う。
魚は高価なものと思われがちであるが、全部を使い切れば経済的にも叶い、栄養の面で申し分ない。
小さな魚の骨は、焼いたり上げたりして骨せんべいとし、白身魚の骨は、酒塩して蒸し、身をこそべると、上等なデンブとなる。
何事も、もとから始まる事を忘れない様にしたい。