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教え学ぶ事の基本 〜二兎を追ってはいけない〜
「ありがたい」「もったいない」「ばちがあたる」
何事においても与えられた素材を充分に生かしきれないときに問題が起こります。
かたちがこころを現すのではなくて、こころがかたちとなります。
源や、プロセスを思わないでは何一つ形が整いません。
短時間に仕上げたものや、何も思わずに調理した食べ物には、おもいいれがないので感性のとぼしいものとなります。
歯ざわりのよさを求めるときは繊維を常にたてに切り、素材のうまみを出すものも、時にはゆでてから煮たり、だしの中でたいて徐々に段階をおいて調味したりと、素材のもとめている調理法は決して均一ではありません。
例えば、魚一尾を前にしてないを作るか、一尾のどの部分を「生のまま」「煮る」「焼く」の方法で調理するかを整理し、全体の出来上がりを頭に描くことが手順の最初です。
調理法が決まれば作り上げるものに専念し、手際よく持ち味をいかして料理をすることこそ素材を活かしたことになります。
生のまま口にするものは手早く、じっくり味を含ませたいものは、調味料に気を配って時間をかけ、と、一尾の魚がその扱い方の違いで姿も味も異なった一品になります。
素材を生かして使うことは料理人の「才覚」です。