シンガポールに根を下ろした一宮庵流お茶魂

TK氏宅のメイド、マリーさんは、突然降って湧いたような珍客に戸惑いながらも、奥様の優しい眼差しから、私達が暴徒ではない事を察して、快く台所を開放して下さいました。
日本から持参した大豆を水に浸している間、貯蔵棚、冷蔵庫、食器棚から何でもかんでも引っ張り出して勝手気侭に作ったお昼のお食事は「そうめんア・ラ・カルト」
和風そうめんと、そうめんスパゲテイの何でもアリで、ちりめんじゃこに大根オロシ、奈良漬けに菜っ葉のお浸し、にんにくトマトソース、胡瓜もみ、昆布の佃煮等がトッピングです。昆布と削り節でとった出し汁で冬瓜スープを作ると、マリーさんは親指を立てて「美味しい!」。どんな材料でも利用し、何も残さない一宮庵流クッキングの神髄は、豆乳を絞った後のおから料理。この夜のパーテイーのお客様も料理長の手にかかって形よく盛り付けられた煎りおからに、感歎の声を上げられました。
マリーさんは8月1日パーテイーの当日、朝から夜中まで料理長のもとで皿洗いを手伝いながら、日本料理の心を盗み、感動している様子に私も彼女に、一宮庵流お茶魂を伝授致しました。
奥様の行き届いた心配りで躾られたマリーさんの動作は無駄がなく古き良き時代の日本人の心使いと共に、台所に立つ私の後ろ姿から、一心に料理を見詰めるつぶらな大きな瞳が印象的でした。
何時でも何処でも誰にでも…
「星の王子様」のバスケットの中には茶碗、茶筅、建水と特製の茶入れが用意されて、今回の旅でも折りにふれお茶を頂きましたが、いよいよお別れの前日、茶碗にお茶を振り入れてポットの湯を注ぎ茶筅を振ってお茶を点て感謝していただくお茶魂を伝授致しました。
シンガポールのTK邸では、今日も彼女の手によって「お茶を如何ですか」と、緑色の抹茶が和みの心を運んでいるに違いありません。
さすがに広大なキッチン 茶道部の二人もお手伝い
麺つゆのダシを取る 何処見てんですか?
成城の教室のような雰囲気 そうめんスパ≠フ肝は、これ
何時でも何処でも誰にでも… 豪華な演出でハイ、この通り
一宮庵流素麺スパ アラカルト

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一宮庵
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